地域性を創る

街づくりかまがやに掲載してもらった文章です。

 少子高齢化により税収が減るといった財政状況で、従来通りの行政サービスは難しいと考えます。私は失われゆく行政サービスを補う手段として、地域による相互扶助が一つの選択ではないかと考えました。例えば、先日行われました鎌ヶ谷フィルハーモニック管弦楽団の無料演奏会などは非常に示唆的です。地域住民が、自分たちの出来ることを地域に提供するという構図が端的に表れています。芸術活動に限らず、お互いがお互いに出来ることを提供し合い、文化的豊かさを保っていく。まさに、行政サービス、潤沢な資源や経済が失われゆく今後の社会で、これまで以上の幸福を享受しようとするのに必要となってくるものが、身近な生活圏における相互扶助なのではないでしょうか。
 豊かさを保つための地域による相互扶助を効率的に行うには、地域性が必要です。地域性とは地域住民がもつ共通のイメージです。
 オリンピック等で我々は日本を応援します。自分の共同体が日本であるという観念を持っているからです。負ければ残念、勝てば嬉しい。観念を持つことの意義は、痛みや喜びの感情が共有可能になることです。共通の観念を持つことで他人の感情と自分の感情を結びつけやすくなるのです。「思い遣り」や「情」をベースとした本当の意味での地域共同体が生まれます。他人が受ける不条理を自分のこととして処理できる、これが公共性、住民自治の根幹になるはずです。
 コミュニティスクール構想も、そういった基盤があればこそ、真価を発揮出来るのだと思います。コミュニティスクールとは教育委員会やPTAだけでなく、地域住民が学校運営に関わるというものです。学校を通じて、大人と子供が一つになれる。お互いがなにを考えているのか知る機会が出来る。相互扶助は相互理解が必要不可欠です。一緒に暮らす人たちがどう行った考えを持っているのかを知ることは、豊かさにとっても重要なことなのではないでしょうか。

第二弾